■ノーコードデザインツールの台頭
Webサイトやアプリのデザイン制作工程では、従来プログラマーとデザイナーの連携が必須でした。しかし最近は、Figma、Webflow、Amadoなど、ノーコードでデザインからフロントエンド開発までできるツールが人気となっています。UIコンポーネントのドラッグ&ドロップ操作で効率的にプロトタイプを作れるため、デザイナーの生産性が大幅に向上します。
主なノーコードデザインツールには以下のようなものがあります。
- Figma – UIデザインからプロトタイピングまでができる統合ツール
- Webflow – ウェブサイトやWebアプリの構築ができるビジュアルキャンバス
- Bubble – モバイルアプリやウェブサイトを視覚的にコーディングできる
- AppyPie – モバイルアプリをドラッグ&ドロップで作成できる
- Zoho Creator – データベースアプリやポータルサイトを作れる低コードプラットフォーム
- Framer – インタラクティブなプロトタイプ制作に特化したツール
- Marvel – 手軽にモバイルアプリのプロトタイピングができる
- Draftbit – Reactベースのアプリをビジュアル化して開発できる
- Dropsource – WordPress用のノーコードウェブサイトビルダー
- AppianLow-Code – エンタープライズ向けの低コードアプリ開発プラットフォーム
■デザイナーのスキル転換とユーザー主導のUIUX
ノーコードツールを使えば、従来のビジュアルデザインスキルに加え、コーディングスキルも身につけられます。デザイナー個人で、機能的でインタラクティブなプロトタイプを作れるようになり、開発フェーズでのミスマッチを防げます。また、リアルユーザーの行動データをもとにUIUXを機動的に改善できるメリットもあります。
■プログラミングの価値は変わらず
一方で、ノーコードツールでは実現できないビジネスロジックやスケーラブルな機能には、コーディングが必須となります。また、AIやIoTなど先端技術の活用には、プログラミング力が不可欠です。そのため将来的にも、エンジニアやプログラマーの存在価値は変わらないでしょう。
■プログラミング言語の行方
プログラミング言語についても変化が予想されます。ローコード開発(GUIによるコーディング)や、自然言語プログラミングの実現で、開発者の負担は確実に減っていくはずです。また、AIプログラミングアシスタントの活用により、開発生産性は飛躍的に向上するでしょう。一方で、セキュリティや処理速度の課題から、従来型のプログラミング言語の役割も残り続けると考えられます。
このように、ノーコードデザインツールの台頭で、デザイナーの生産性は大幅に改善されます。しかし、依然としてプログラミングスキルには価値があり、プログラミング言語自体も進化を続けていきます。デザイナーとエンジニア、そしてAIツールとの最適な連携が、デジタルプロダクト開発を加速させる鍵となるでしょう。